色んな立場から見える家庭の問題「母親に捨てられて残された子どもの話」菊屋きく子

子どもは親を選べない。

故に、不幸な運命をたどる子どももいる。

子どもを持ってみて、何が親の虐待にあたるのか、何が心に傷をつけるのか、何がきっかけで変わるのかが気になり、読んでみました。

目次

無関心という虐待

<あらすじ>

アルバイトで塾の講師として働く大学生のゆきは、ある光景をきっかけに幼かったころを思い出す。
母親はおらず父親と祖母に育てられたが、家庭のぬくもりなどない家の中で、いつもひとり孤独だった。
そして、中学3年生になったゆきは、初潮を迎えたことで徐々に母親に想いを馳せるようになる。
しかし、ある日、祖母の勘違いから母に関する衝撃の事実を知らされて……。
母親というよすがを失い、家庭の中で宙ぶらりんのまま愛情を知らずに育った子どもの、葛藤と成長を描いたコミックエッセイ。

感想:★★★

物心ついたころから母親がいない。

それ故経験してきた理不尽なことや悲しい経験とは……。

正直、自分の子どもの頃を思い返しても、「いい大人」なんているようでなかなかいなかったなーというのを思い出しながら読みました。

かまってきてうざいか、無関心で寂しいか、その間を行ったり来たりする大人ばかりかも。

それでも、受け止めてくれる人がいることや、気にしてくれる人がいることは、自分の人生を肯定するきっかけになったかもしれない。

誰にも聞けない家族の秘密の箱

大人になったら「触らないでおこう」と避ける家族内のトラブルや秘密ってあります。

でも子どものときって「気になるけど聞けない」が、たま~に頭の中をいっぱいにして、自分を苦しめるんですよね。

でも、「きいちゃいけない」ことはわかってる。

で、これを受け入れてもらえないってかなりきついと思う。

だって、その「もやもや」ってなくならないし、どう処理していいかもわからないから。

そういう意味で私は兄弟いたのはよかったのかも。

色んな話が姉妹ならできたな。うちの場合は。

許したいけど許せない愛せない

嫌いな人が肉親になり、その血が入っている子どもって許せない人が多いのかな。

私は弟嫁と合わないけど、姪甥はめっちゃかわいいしかわいがりたい。

と、今は思うけど。

子の話は、親と子どもの関係もすれ違ってたから、どっかでズレてしまうと家族って不満がうまれて誰も幸せになれないのかもしれない。

それは、時間が解決することもあるし、成長して気持ちや物理的に離れることで解消することもある。

近いと、なんにも解決しない。

むしろ悪化する。

適度な距離感がとれない家族だと、本当に生きずらいんだろうなぁ。

自分の人生を変えるのは自分とちょっと肯定してくれる誰か

私の人生がしんどくなくなったのも、家族以外に好きなものや興味のあるものがたくさん持てたからな気がする。

友達、没頭できる趣味、そして居場所。

大学とかは親の支援ありきなだからそれに関してはすごく恵まれてたしそんな環境を子どもにも渡そうと思う。

不幸も、幸せも、同じくらい実は挫折があるから(幸せな人は「何もない」コンプレックスにおちいりがち)、どこで自分の人生の舵をとることをおぼえるか。

その時、自信を持てるよう、子どもには少しでも経験や肯定を増やしていきたいなーと思いました。

The following two tabs change content below.
1986年高知生まれの五黄の寅年、3児の母。 転勤族の妻でうっかり新潟で家を買って辞令を震えながら待つ身。 家買ったら転勤のジンクスに負け、両親、義両親に続き旦那が本州から離脱。 2023年4月から「絶対に倒れてはいけない3人ワンオペママ」ライフがスタート。鼻血。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1986年高知生まれの五黄の寅年、3児の母。
転勤族の妻でうっかり新潟で家を買って辞令を震えながら待つ身。
家買ったら転勤のジンクスに負け、両親、義両親に続き旦那が本州から離脱。
2023年4月から「絶対に倒れてはいけない3人ワンオペママ」ライフがスタート。鼻血。

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次