久しぶりの親子エッセイ。
面白そうだなと手に取りましたが、絵本沼にハマっている私にとっては、想像以上に満足度の高いエッセイでした。
絵本を楽しめるのも、あと数年なのかもしれない……寂しい。
絵本ガチ勢パパママにおくる絵本の理解が深まるレベルの高いエッセイ
<あらすじ>
フランス人の妻と2人の息子と暮らす、漫画家・じゃんぽ~る西。
ある日、1歳の次男に絵本の読み聞かせをしていて気づいたこと、それは
「ストーリーを全然気にしてない…!?」「物語作り」に悩まされてきたプロの漫画家としては衝撃的な発見。
父として、そして漫画家として、
「絵本」が子供を惹きつけるその謎を探るべく、
「絵本考察」の旅に出る――!?家族の日常を唯一無二の視点で切り込む、
新感覚コミックエッセイ」
感想:★★★★
ほのぼのエッセイかと思いきや、ほのぼのしてるけど、絵本作家が誕生するまでの物語があったり、推しの絵本についての考察があったりして共感もめちゃくちゃあったし、絵本そのものに解像度をあてているところがすごくよかったです。
私も好きな五味太郎の言葉図鑑、小さい頃から不思議と惹かれていたけど、子どもたちもよく読んでって持ってくるから、あのげんごかできないけど「なんかたのしい」感じ、わかるーってなりました。
最期は絵本を書いてるんだけど、私は好きだったな~
子どもの好きに寄り添って、プロの作家がガチで挑んだ絵本。
じゃあ子どもにぶっささるかというと、刺さりはしたけど難しい、みたいなリアルさも、絵本の単純だけど、手繰り寄せきれない魅力の余白も見えたようで、なるほどなぁとなりました。
わかりやすいものが求められ、最短距離で答えを出すことをよしとする子どもが増えてる肌観がある中、絵本でいろんな世界をまだまだ子どもにみせてあげたいなと再考したエッセイでした。
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