2022年はテスカトリポカからマジハマりした佐藤究の小説を片っ端から読んでる。
面白かったけど、QJKJQでは「あれ?思ってたんと違うかも(面白かったけど)」ってたけど、これは最高だった。
ハマった。ほぼ2日で642Pを読破した。
ページをめくる手が止まらん小説って、そこまで出会えないから最高のトリップ(読書)だった。
チンパンジーの話じゃなく、これは私たち「ヒト」の話
<あらすじ>
2026年、京都で大暴動が起きる。「京都暴動=キョート・ライオット」だ。人々は自分の目の前にいる人間を殺し合い、未曽有の大惨劇が繰り広げられた。事件の発端になったのは、「鏡=アンク」という名のたった1頭のチンパンジーだった。霊長類研究施設に勤める研究者・鈴木望は、世界に広がらんとする災厄にたった1人で立ち向かった……。
感想:★★★★★
正直、読む前は「京都暴動」も「チンパンジー」も遠いものだと感じてたんだけど、読めば読むほど近くなっていくのが(当事者意識を持てていく)楽しかった。
正直、暴動なんて起こらないでしょ、どうしたらそんなファンタジーが起こるの?って思ってたけど、すごい。
最後はギリシャ神話まで出てきて腑に落ちてしまった自分がいる。
てか、チンパンジーもすごく興味持ってしまった。
それ以外の生き物も調べたくなった。
多種多様な生き物の持つDNAに長い進化の歴史が詰まっているって言葉が、これを読んでからすごく色鮮やかになった。
というのもただの進化論小説じゃなく「言葉」がどこからきたかを深く掘ってるから。
そんなの、知りた過ぎる。
そして、全く他業種のAI分野からのアプローチなのも、学問としても研究をぶち破る突破口になってていい。
テスカトリポカの時も感じたけど、役者の揃え方が本当に最高。
こんなに「初めて」感をくれる小説なんてなかなかおめにかかれない。
これは恋だよ、くらいにハマる。
佐藤究の小説には「人間」を言葉で紐解いていく力がある。
それも、すごく丁寧に力強く、美しく野蛮に。
だからたまらんよね。
佐藤究の小説次はこれ
読んだ勢いで次の作品も買ったので、今日から読む。
あー楽しみ~
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