クラウドガール(金原ひとみ)の感想&レビュー

好きな作家のひとり、金原ひとみさんの作品を読んでみました。

というのも、アンソーシャルディスタンスでまじでコロナ禍のうっぷんとなまなましい意識のずれを表現されてて最高にキマッたので、

コロナ禍時代の30代女にぶっ刺さる金原ひとみの「アンソーシャルディスタンス」

過去作品も読まなきゃということで今回はクラウドガールです。

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単純な姉妹作品化と思いきやクラウドガールで見えたのは視点の差

<あらすじ>

刹那にリアルを感じる美しい妹・杏と、規律正しく行動する聡明な姉の理有。二人が「共有」する家族をめぐる「秘密」とは?姉妹にしか分かりえない濃密な共感と狂おしいほどの反感。スピード感と才気あふれる筆致がもたらす衝撃のラスト!

感想:★★★

ファザコンの真面目なお姉ちゃんと、マザコンのぶっこわれビッチぎみな妹のそれぞれの視点で物語が交錯していく。

単純に交錯していくのではなく、家族という距離感のせいで妹が姉の人生に浸食していく様子が怖い。

そして妹の恋人臣くんの最低っぷりも一貫していてよかったね。

望みを持っても、持ってもぶち壊していくあの感じ。メンヘラ製造機。

ただ、そういうのはスパイスでありながらゴンゴン引き込まれる物語のキーは、「母親」。

姉妹ともども母親との関係に差があり、それは各々が見た母の最期の姿の差にもなっていてぞくっとする。

どれが真実か、ではなく、そう見えたのが、事実なんだよね。

これって、家族とか、親族で色々揉める原因なんよ。視点が変わって、狂ったこといってるやつにとってはそれが事実だったりしてしまう。

頭がおかしいような発言する人もおるけど、その人の見える世界って、そう見えてるんだよね。

私はよくそういう視点をうっかり忘れて「正義」っぽいものを振りかざしてしまう。

まさに姉視点ではぁあああってなったのも事実。

この物語は、あれがヤバいってかんじじゃなく、とりまく人形や、人みんなが渦の様に巻き込まれて落ちていくような感じがよかった。

やっぱり金原ひとみは時代の波を受けながら読むのが最高な作家だわ。

読んでないほかの作品もよんでいこー。

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1986年高知生まれの五黄の寅年、3児の母。 転勤族の妻でうっかり新潟で家を買って辞令を震えながら待つ身。
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