漫画を年間200冊以上読むさかもとです。人魚のお話、「渚」から波長が好みでハマった河野別荘地さんの新刊は、まさかのUMAが登場?
前作が面白かったので、内容気にせず発売日に即買い。
女子高生と田舎に赴任してきた都会の男のラブストーリーじゃなく、そのJKのおねえちゃんと引き合わせようとするお話。
「ツチノコ博物館」なんて、田舎に本当にありそうな変な施設が妙にリアリティあって、ほくほくしながら読んでしまった。
田舎の閉塞感の中折れない夢を追い続ける人を取り巻く人間模様が魅力
<あらすじ>
「うちの姉と結婚してもらえませんか?」
中四国地方の島・暮島にスーパーの店長として転勤してきた村田は、バイトの女子高生・合花から突然奇妙なお願いをされる。危ういシフト管理の中で、姉と会ってくれないならバイトを辞めると脅す合花(あいか)。仕方なく自宅を訪ねてみると、そこは「ツチノコ博物館」だった!? 博物館を運営する姉はどんな女性なのか、妹・合花はなぜ姉に結婚してほしいのか? 果たして村田の疑似婚活の行方は…!?
感想:★★★
本棚に置いて読み返したくなる物語でした。たまに思い出したくなるような、なんか心に残る大事なものみたいな読後感は渚と同じ。
万人におすすめ!っていうよりは、「この面白さがわかる人に読んでほしいな」っていう感じです。
しゃべらないコマや視線で語る部分も多い漫画で「ここがささる」っていうよりも、人とのぬめっとした言葉にして見えないコミュニケーションまで伝わってくる感じがほかの漫画と違う魅力なのかなぁ。
絵や流れで登場人物の気持ちに共感できる部分が結構あって感情移入して読んじゃう感じ。
田舎出身の私としては合花の気持ちもすごくわかる。
合花が都会から来た店長をきっかけにだんだんと周りを見たり、自分の主張をしたり、未来を選び取っていく様子は、まるで蝶が羽化していくような素敵な変化で好きだった。
内海弟君も人間らしくて好き。でもやっぱ月乃さんも好き。登場人物の心の機微とか、そういうのもすごく伝わってくるからほんわかした気持ちになるのかも。
人の心が動くこととか、いい意味でも動かないこととか、変わらないことがあるけど、前に進んだり、枠からちょっと出ていくのも大事だよなと思える。
忙しさとか、人の声とか目とか、うらやましいとかできないとか思いがちだし、言い訳にしてしまうこともある。
でも、ちょっとしたきっかけで触ってみたり、始めてみたり、進んでみたりもできる。登場人物を見ているとちょっと勇気をもらえる上下巻。
ほっこりいい感じで手元に置いときたい本棚行きの2冊
そんなわけで、渚に引き続き、また読み返したい本として手元においとくことにしました。
河野別荘地さんの新刊、また楽しみだなぁ。Twitterも好きなので、チェックしてます。
「ツチノコと潮風」紙版・上巻のamazon予約ページが公開されました!
紙で読みたかったみんな〜!!!
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