大人になっても、漫画は年間約300冊ほど読む漫画ジャンキーさかもとです。
最近個人的にヒットしたのがこちらの「三途の川アウトレットパーク」。
知識ゼロで買ってみましたが、ハマりました。
「才能、容姿、環境…全てが買える、冥界唯一のショッピングモール」
どうですか?行ってみたくなりませんか???
現世の徳を来世に変換できるなら
<あらすじ>
最期の生き様と、願い。
死者が訪れる、三途の川の手前にある
ショッピングモール『三途の川アウトレットパーク』。
そこでは前世で貯めた徳を使い、来世用に買い物が出来るという。
アウトレットパークの案内人・烏目は、
そこで様々な死者の生き様や、来世への想いに触れる。
死者の心に干渉する事は叶わない。
ただその願いを知り、見届けるのみ。
さて、今日のお客様は…!?
来世との狭間で紡がれる、死者一人一人の罪と罰…
そして希望と救済の人間ドラマ!!
感想:★★★★★
色んな人の人間ドラマが垣間見られるシリーズ系の話ですが、個人的にめっちゃ好きでした。
スカッと系とか、感動系とか、カテゴライズされると思うけど、死んだ後の「救い」を感じられるからかな。
なんでこんなにしっくりくるんだろうなーと思いながらあとがきも読んだんですが、作者は聖書や古事記含めたたくさんの書物を読んだ中で、自分たちが多種多様な文化振興の中で育ち、影響をうけてきたか考える中でこの作品が生まれたそうです。
私も日本には他国の様なこれっていう宗教がないけど、死んだらなんとなく天国とか地獄とかあって、お天道様がみてるとか悪いことをすると地獄に落ちるとか、輪廻転生があるとか、そういうものをふんわり信じているからこそ、刺さったのかも。
いいことをしても、一生懸命生きても、損をするし、誰も褒めてくれないけど、まっとうに生きると「徳」が積み重なり、来世で手にしたいものに替えられるとしたら……。
今生きていることを、ちゃんと生きることを、誰かを大事にして、報われなくても支えたり、尽くしたりできるかも。
結果がわかりやすく、損得、コスパの中で生きる現代社会の中で、私が欲しかったのはこういう考え方だなと思える一冊でした。
エピソードごとの感想※ネタバレあり
1巻の話、全部好きでした。特に1話と3話は母になった今、刺さりまくりです。
誰かの夕焼け
「子どもにこうあってほしい」親のエゴと愛情の混ざり合った様子がぐざぐさ刺さります。
ここまでではなくとも、私もこのお母さんの様な一面はある。
どこを尊重し、どこをサポートしたり、何を与え、何を遠ざけるか。
多分、もう少し成長したら、そういうコントロールもきかなくなるんだろうけどね。
自分の願う子であってもらうのか、信じて背中を押して手放していくのか。
母として考えさせられる話でした。
ラストパス
大きな徳はどうまわっていくのか。
才能というポイントにフォーカスした作品。かつ、大事な人を思い、思われ、それが交差していく様にぐっときました。
人生何周かする中で、多分どんどんよくなるだけじゃなく、似たような場所を回っていく時期もあるんだろうなーとか。
願いとか、想いが来世に繋がるなら、こん何素敵な設定はないのにな。
コーヒー、淹れてくれません?
たっぷりに人間ドラマのあとに、これかぁっていう話でした。
でも輪廻の中ではこういう人生も絶対あるよなーと。
いいところばかりじゃなく、目をそむけたくなるような現実も、この素敵な世界で生かしてくれるところが好きでした。
人はなぜ、こんなに心があってあたたかくて、悲しいのか。
来世は何になりたいか
この漫画では、来世はガチャで決まります。
この設定も今っぽいですよね。人生ガチャ。
そして徳を積めば欲しいスペックが買える。
死ぬのもわるくないなと思えるこの、不謹慎にもワクワクする設定がすごく好きでした。
死後の世界、こんな感じやといいな。
ちなみに私は来世植物になりたいな。
三途の川アウトレットパーク2巻が楽しみ!
どうしようか悩んで買いましたが、めちゃくちゃ推せる漫画でした。
サンデーうぇぶりにて読める話もあるそうなので気になる人はぜひ(コミック未掲載の話でした)。
初版は2023年4月24日発売でした。不定期連載なのかな。
2巻はまだ先かもしれませんが、とてもたのしみでっす!!!!
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