月に一冊、同じ本を読んでオトコとオンナでどう読み方が違うかを楽しむ書評コラボ。
本好き同士、毎月順番に一冊本を決めて一緒に読んで感想をシェアしているつぶあんさん(つぶログ書店)とのコラボです。
前回はつぶあんさん(つぶログ書店)のチョイスで、「IQ」を読みあいました。
※私の感想はネタバレありです。
【オンナノ本ノヨミカタ】
https://sakamotodappantyu.com/archives/iq.html
【オトコノ本ノヨミカタ】
https://ytkglife.net/joe-ide-iq-collabo/
今回は、私のチョイスで、「そして、バトンはわたされた」を選びました!
普通の日常とごはんが愛おしくなる物語
<あらすじ>
2019年本屋大賞受賞作!
たくさんの〈親〉たちにリレーされて育った優子。数奇な運命をたどったけど全然不幸じゃなかった少女の物語。私には父親が三人、母親が二人いる。家族の形態は、十七年間で七回も変わった。これだけ状況が変化していれば、しんどい思いをしたこともある。新しい父親や母親に緊張したり、その家のルールに順応するのに混乱したり、せっかくなじんだ人と別れるのに切なくなったり。(本文より)
幼くして実の母親を亡くし、様々な事情で血の繋がらない〈親〉たちの間をリレーされ、四回も苗字が変わった優子だが、決して不幸だったわけではない!
〈親〉たちの愛を一身にうけて、〈親〉たちのことも愛して、いま十七歳の優子は幸せなのだ。身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作!
感想:★★★★
読んでいて、自分が中高生の頃、「普通に幸せ」なことにコンプレックスを持っていたのを思い出しました。
そして何かに向き合う熱量があることの大事さも。
優子にはピアノがあった。
私には、本や音楽、野球なんかがあったなーと思い出しました。
好きな作家さんなんですけど、平坦で丁寧な、優しい物語やなーって思うんですけど、いつも最後でやられるんですよね。
いつもくらいますが、今回も最後でやられました。
ヤバかったなぁ。
ごはんと家族
家族とご飯を食べることって、大事だなぁって改めて感じました。
丁度、最近見た記事を旦那とシェアしてたんですけど、
[aside]我が子と生涯で一緒に過ごす時間
母親:約7年6ヶ月
父親:約3年4ヶ月
参照:「あなたは自分の親や子どもと、あとどれくらい一緒に過ごせると思いますか?」
家族とすごせる時間てめちゃくちゃ少ないんですよね、実は。
でも、確かに、子育てしててそれは実感する。
保育園、家事、就寝。
ほぼそれ。
だから、その限られた時間で、
「おいしいね」
ってご飯をたべることや、好きなものを一緒に楽しむことは想像以上に贅沢なんやなって、この小説を読みながら再確認しました。
当たり前すぎるちょっとめんどくさい日常は、いずれ終わってしまう。
その寂しさとか、心に穴があく感じを疑似体験してしまったような読み心地でした。
家族も結婚も恋の形も定型ではなく中身
愛情とか、人の気持ちって、見えにくい。
でも、時として、そこに人生がかかっていたり、すごく重きをおかれていたりする。
家族は、他人じゃないから、近すぎたり、遠ざけすぎたりして大事なものが見えていなかったりする。
何となくは感じていても。
大事にしたい人がいる。
誰かのために人生が広がる。
そんなシンプルなことに気付かせてくれる良書でした。
【オトコノ本の読み方】
この丁寧な物語をつぶあんさんは、どう読んだかな!
男性の感想もすごく気になります!
https://ytkglife.net/colab-book-maikoseo/
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