残像に口紅を(筒井康隆)を若者はどう読んだのだろうか

月に一冊、同じ本を読んでオトコとオンナでどう読み方が違うかを楽しむ書評コラボ。

本好き同士、毎月順番に一冊本を決めて一緒に読んで感想をシェアしているつぶあんさん(つぶログ書店)とのコラボです。

前回はつぶあんさんのチョイスで「元彼の遺言状」を読みあいました。

※私の感想はネタバレありです。

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今回は私のチョイスで「残像に口紅を」です。

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若者のどこに刺さったのか?実験的読書から文学を見る作品

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残像に口紅を (中公文庫) [ 筒井康隆 ]
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<あらすじ>
「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった。世界からひとつ、またひとつと、ことばが消えてゆく。愛するものを失うことは、とても哀しい…。言語が消滅するなかで、執筆し、飲食し、講演し、交情する小説家を描き、その後の著者自身の断筆状況を予感させる、究極の実験的長篇小説。

感想:★

誤解を恐れずに言うとすれば、小説家としては筒井康隆、大好き。

尊敬している。でもこの作品の感想としては私の好み的にしんどかった。

中盤まではその挑戦的な課題を楽しめた。

中盤の使える文字が減ってきて、言葉が荒くなり、読みづらくなり、もう、何が何だかわからない感じが読んでいてしんどかった。

ゲーム視点でみれば「おもしろい」うん。わかる。

この実験的な試みの中、恋愛や、主人公の幼少期の切ない思いを出を盛り込んできて心を揺さぶるのもわかる。

文字を使うプロが、文字が減るにつれて裸になっていくように見えるのもすごくおもしろい。

つくづく言葉は武装なんやなって感じました。

それも230ページくらいまでかな。

そこからは読み進めるのがしんどくてしんどくて。

世界が、言葉がないとこんなにしんどいものなんやっていうのがすごくわかったけど読みづらくて。

読みづらい中でも物語の筋を通して描き切る筆者には尊敬の念しかでんけど、まあ、読書とするにはしんどい。

それも含めて面白い体験なんやけどね。

色々レビューを読んでほかの方がどう思ったかも気になり、初めてtiktokを見るきっかけにもなったし、そのレビューを読む中で幽遊白書の鞍馬が勝ったゲームの元ネタっていう情報だけが私にすごく有益でした。

「なんだこれ?」にうってつけの物語

個人的には読書という体験をすることで簡単に人生が変わると思っているので、この本に出合ってほかの筒井康隆作品を読んだり、読書沼にやってくる若者が増えると嬉しい。

今夏、1989年に単行本が刊行された筒井康隆さんの「残像に口紅を」を紹介すると、6回重版がかかり、計11万5千部の増刷となった。

引用:筒井康隆さん止まらぬ増刷 TikTokで紹介、けんごさん23歳

彼の感じた切ない結末は全然わからなかったけど、この体験を促すきっかけになったのは尊いし、読書の入り口を作って貢献しているのはめっちゃ尊敬する。

最後は、めっちゃ韻踏むやん。そこらのラッパーよりラッパーやん。っていう感じの読後感でした。

たまには、こんな読書もいいかもね。

オトコノ本ノヨミカタ

今回は本好きな二人だからこそ読むのに苦戦したんじゃなかろうか笑

つぶあんさんの書評が楽しみです。

【コラボ書評】究極の実験小説:筒井康隆『残像に口紅を』

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1986年高知生まれの五黄の寅年、3児の母。 転勤族の妻でうっかり新潟で家を買って辞令を震えながら待つ身。
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