からくりサーカスがアニメ化されると聞いて、高校時代、夢中になって読んだことを思い出しました。
絵が苦手だと思っていましたが、物語に引き込まれるうちにだんだん慣れ、今では全然気にならなくなりました。
むしろ、藤田和日郎先生の絵も、この他では見ることのできない物語に引き込まれる要素のひとつですね。
異次元に飛ばされるように予備知識0から楽しめる珍しい漫画
<あらすじ>
震撼のスペクタクル・モダン・ホラー!!大正時代より、東京・沼半井町に傲然とそびえ立つ奇怪な屋敷、名を「双亡亭」。
立ち入った先で闇と出会ってしまったら、もはや己は己でなくなるだろう。
遺恨を辿る者達はその門戸へと導かれ、集い、挑む。おぞましき屋敷を破壊する為に…!!【編集担当からのおすすめ情報】
『うしおととら』『からくりサーカス』の藤田和日郎先生最新作!!!
自信を持ってオススメする衝撃作です!!
感想:★★★★
★5つまでの最後は終わりへの期待値として取っているだけで、面白さは満点の漫画。
高校時代、新刊が出るたびにわくわくしたからくりサーカスから、15年以上。
30歳を超えて手にとったこの「双亡亭壊すべし」は同じ感覚を私にくれました。
キャラクターの多さや、それぞれの背負う物語の濃さなど、伝えるのが難しい構成なのに、すべてしっかりした熱量で入ってきます。
故に、個々のキャラを好きになり、全く読めないこの物語の先が気になります。
悲しさや狂気が人を変える時
人が変わる時って、深ーい悲しみや、欲がトリガーになることが多いですよね。
「双亡亭壊すべし」でも、そこに向かう人は欲や興味から館に引き込まれ、そこから生まれた悲しみが更に双亡亭に人を引き込みます。
欲と悲しみの連鎖が、その得体のしれないものを大きくしていきます。
取り込まれる人は、歴代内閣総理大臣から、軍隊、近所に引っ越してきた人など様々。
人を強くする「欲」に巻きこまれて自分を失う人と「悲しみ」に立ち向かう人の2種類がいて、その対立の真ん中に「不可思議な館」がキーとしてあります。
読んでいると、人の弱さに共感し、悲しみに心打たれ、そこで進化していく「強い人」から目が離せなくなります。
双亡亭は何者なのか
現在7巻まで出ていますが、まだまだその奥までは見えてきません。
からくりサーカスの時もそうでしたが、数が多いけどキャラが濃くてかなりかき分けられているので、混乱することもなく話が深まっていっています。
キャラクターは各々、パズルのピースで、双亡亭こそが主人公なのかも…
新しく出てきた神の長い美女も包帯の隊長のことも気になるし、凧葉と紅、青一と緑朗のことも気になります。
ちょっと怖い部分もあるけど、青年には勇気を持つこと、逃げないことの大事さを教えてくれる漫画になると思うので、息子にもそのうち読ませたい漫画になりそう。
早く新刊が読みたいです。
アニメ化に向けて読み直しにどうぞ!
「双亡亭壊すべし」も超面白いですが、からくりサーカスもkindleででも読み直そうかな~と思ってきました笑
週刊少年サンデーで1997年から2006年まで連載、累計発行部数1500万部、藤田和日郎氏の伝説的少年漫画『からくりサーカス』アニメ化!
詳細はコチラから【からくりサーカスアニメ化公式サイト】
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