息子って、いいんですよ。
無条件でお母さん大好きだし、求めてくるし、しがみついてくるし、成長見るの超たのしいし。
一緒の世界におると、すべてわかる気になるし、すべて理解できる(気がする)し、あらゆる危険から守りたくなる(私は事例から学んでくれと思う派)のはわかるけど…
超、超、超気持ち悪い毒親&マザコン漫画でした。
お母さん大好きな息子の葛藤と息子依存の母が犯した罪
<あらすじ>
「惡の華」「ハピネス」「ぼくは麻理のなか」「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」など、傑作を次々と世に送り出してきた鬼才・押見修造氏が、ついに辿り着いたテーマ「毒親」!
母・静子からたっぷりの愛情を注がれ、平穏な日常を送る中学二年生の長部静一。しかし、ある夏の日、その穏やかな家庭は激変する。母・静子によって。狂瀾の奈落へと!
読む者の目を釘付けにせずにはおけない、渾身の最新作!!
感想:★★
押見修三さんは、いつも、気持ち悪い漫画を描くので定評があると思うんですけど、いやだなーと思いながら見ちゃう感があって、今回もまさにそれ。
しかも今回は息子と母。
嫌だなー。うわー。
あーやっぱ最悪ー。えー更に最悪ー。
と思いながら読みました。
今は4巻までていますが、ちょっと気になって仕方ない…。
血の轍4巻感想(ネタバレ)
4巻ではミューズが戻ってきます。
ひっさびさに見えた、この漫画の光…吹石さぁああああん!!!!
序盤は、言葉がなかなか取り返せない静ちゃんを有る出来事がきっかけでクラスメイトや先生、お父さんも責めます。
ずっと続く精神状態のピリピリした感じがほんと読んでて痛いですね…。
そこで、吹石さんの登場ですよ。
女神!
束の間の健やかで甘い時間。
でも、お母さんはそれにも敏感です…
においとか、待ち伏せとか…しまいには…
緩めてからのドキドキが…やばい笑
思春期に、好きな子と二人で部屋にいる時に親がただならぬオーラ出したながら入ってくる恐怖を疑似体験できるようなゾクゾクです笑
是非最新刊も読んでみてください!
美しい日々や思い出の中にある母の違和感
母が、美人だと、やっぱマザコンになるのもわかる。
一番身近な女性やしね。
その母と、思春期を迎えつつある主人公のきれいなのにべっとりとした日々と、ちょっとした違和感が書かれています。
多分、お母さんがやばいやつながやけど、子どもって母親否定できんから、違和感として心の中にしまうしかできん。
そして逆らうことも難しい。
母親は可能性を広げることもできるし、道を全部塞ぐこともできるんやなーと思いしらされる。
多分母親は、成長が嬉しい反面、独り立ちしていくのがさびしくて悲しいって気持ちも持つがやと思う。
…わからんでもない。
20歳までは母親の管轄下か~と思ったけど、それ以降も一緒に生きていく親子なんて多いし、可能性や挑戦の芽を摘んで、自分の範囲で息子を飼うように暮らすお母さんって想像より多いのかな。
ちょっとゾッとするけど…。
無意識に子どもの成長を止めようとする「毒親」
暴力とかネグレクトだけじゃなく、お母さんがなんでもやってしまう、人との関係に口出ししてしまうなんていう過干渉も「毒親」。
うーん、子どもに「毒」を一ミリも与えん親なんて少ないと思うけど、与えすぎると、多分回復できん後遺症になる。
そういう家庭は、ゆくゆく子どもが大人になっても人生の首を絞める。
[aside]毒親を持った子こどもが持つ弊害
●結婚に希望が持てない
●自分に自信が持てない
●自分で選択できない
●嫁の味方になれない
●狂った金銭感覚
●子どもが欲しいと思えない[/aside]
などなど。
毒親を持つと、その感覚的なものがしみついてずっとその人の人生を狂わす。
それの何が悲しいって、親は「お前のためを思って」とか言う、もしくは全く悪気なくしていること。
しかも、優しく包みすぎて、犯行の余地がないのも、若干毒親っていう…
そういう意味では子育てに関して考えさせられます。
でもすっごい気持ち悪いけど…(絵はきれいです)
毒親にならないための反面教師として、考えるきっかけとして、うーん、そういう意味では面白い一冊ですよ~
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