【福井出身作家】私は、福井県民がうらやましい。覆面作家、舞城王太郎を知ってますか?

舞城王太郎

勉強になる本よりも、人生の毒になる本の方が実は大好き、坂本です。

私、食べるのと同じくらい文字を読むのが大好きな活字中毒者なのです。

目次

福井県民と聞いたら好感をもってしまうのは、高校時代から舞城王太郎を読んできたから!

「あ~、今日はカレー久々に食べたいな」という感覚で「あ~、舞城りたいな~」となります。
高校時代から好きだからもう15年以上好きなんですね…年取るわ…

そんなわけで、今日は、私の中の毒本四天王の一人、舞城王太郎の話です。

そもそも舞城王太郎ってどんな人か…

ソースカツと東尋坊が有名な福井県生まれ。

福井県南条郡今庄町(現・南越前町)出身。
(特に何もないが南条SAには絶対寄る)

平成13年/2001年メフィスト賞を受賞し作家デビュー。

覆面作家で、公の場に姿を現すことはなく、詳しい経歴は非公表。

三島由紀夫賞の授賞式にも欠席し、同賞の受賞者で式典に欠席したのは舞城がはじめてとされる。

性別も不明な謎多き作家です。作風はというと…


ミステリやSFなどの要素をスリップストリーム的に盛り込んだ物語、異様な超現実と卑近な日常の錯綜するディテール、独特のスピード感とリズムを持った
口語
文体を特徴とする。

主に出身地の「福井県」を舞台にすることが多く、方言福井弁)や地方性といった根幹から、スリップストリーム的に人物再登場などの文学技法を再解釈した点も含めて、
中上健次
の「紀州」や阿部和重の「神町」のように「福井」に根付いた物語群を構築している。他に
東京都
調布市もいくつかの作品の舞台になっている。

また、自作のデザインや挿画を手がけることも多い。

ウィキペディアより)

高校時代から大好きで、いつも言葉で、頭の中をぐわんぐわんのぐちゃぐちゃにしてもらってます。

いつも福井で寄るSAが南条なのは、舞城王太郎の地元であり、よく作品の舞台になる「西暁」という町のモデルと言われており、私にとって、南条はいわゆる聖地だからです。

とりあえず昨日読んだ、一つの話を気まぐれに紹介します⇓

から「あまりぼっち」です。

どんな話かというと、気力をなくし、仕事を辞めてぼーっとしている俺から「昨日の俺」が発生して、消えていく。

そっち(昨日の俺)は勝手に動き出して、互いの俺が嫌悪しあいながらそれぞれで動き出していく。

「なんのために働くのか」「妻と子供はどうしたいのか」「俺はどうしたいのか」

働きづめで疲れ切って思考回路が停止した「今日の俺」が色々なことを考えたり気づいたりして、徐々に動いいて自分の方向性を見つけていく物語です。

ちょっと、何言っているのか解らないですね。( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \


僕は人を突き放しているのだろうか?

よく判らない。

でも離れておいているという感覚はある。

そういう隔たりって全ての人間同士が持つもので、みんなが感じているものだろう?

(作中より)


生きていれば明日は来るけれど、誰かのために頑張っているっていう台詞は、無職のままで言えることではない。(作中より)

一言でいうと、

思考回路の停止からの、再稼働。

舞城王太郎の小説の見どころは、時空を超えて出現した俺にトリックがあるとかそういうところではありません。

ただ、言葉です。

しかも割と青臭く、感情的な。

大体、いつもトリックを使うのに、科学的根拠などはほとんど用いず、ほぼ全部言葉の力で捻じ曲げ、溶接し、きれいにつないでしまいます。


でも、結果、これが唯一無二のきれいな作品になっているところがほれぼれしちゃうところなんです。

なぜ福井県民がうらやましいのか。

小説の5割以上は福井が舞台福井が舞台じゃないときは、チョイ役でも福井県民が出ます

上で紹介したキミトピアは東京の話も多いですが、「あまりぼっち」では嫁の実家が福井です。

普段は、福井のある地域で不可解な連続殺人が起こったり、不思議な生物がおったりしまくってます

私の頭の中の福井はある意味夢の世界。

福井全体テーマパークですね。 
出てくる場所は福井の中でもやや関西よりが多いですが。

敦賀とか通るだけでも、「ここがあの場面の舞台!」と感慨深い気持ちになります。

イントネーションは解りませんでしたが、福井弁はたくさん読んでます。 



小説も、コアなファンを作る一種の地方アピールのツールですね。

おススメかどうか

この作家は好き嫌いがあると思うので、正直、普段「オススメ本教えて」という人におススメはしていません。

もともとが、ノベルスという中二病の人が良く読むようなジャンルでもあります。

そこから純文学として評価も得ている稀有な作家であることは間違いないです。

「すばらしい作品」は多いので、なんとなくあらすじ読んでみて気になるものがあったら手を付けてほしいです。

ジョジョ好きはこれから入ることをおススメします⇓

漫画好きはこれから。舞城ワールドが漫画で読めます。

心をぶん回されたい恋愛系はここらへんがおススメ。

異世界系が好きならこれですね。

純文学としてなら…芥川賞候補にもなったこれ。(あ、翌年は上のキミトピアから美味しいシャワーヘッドが候補になってます)

あー、貼ってたらよみかえしたくなってきました。 
そして新刊またでないかな~ 

舞城王太郎ファンにまだ会ったことがないので、もし好きな人いたら挙手お願いします!
語りたいぃいいい。

最新レビューは翻訳本

翻訳ってどうなのかなと思ってましたが、良かったです。

兄弟や家族への痛い気持ち、暴力や薬物、セックスの世界観が意外とマッチしてました。

でもオリジナル読みたい~

因みにトムジョーンズの3作目も舞城王太郎翻訳が決まってるとか!

https://sakamotodappantyu.com/archives/book-18.html

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1986年高知生まれの五黄の寅年、3児の母。 転勤族の妻でうっかり新潟で家を買って辞令を震えながら待つ身。 家買ったら転勤のジンクスに負け、両親、義両親に続き旦那が本州から離脱。 2023年4月から「絶対に倒れてはいけない3人ワンオペママ」ライフがスタート。鼻血。
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この記事を書いた人

1986年高知生まれの五黄の寅年、3児の母。
転勤族の妻でうっかり新潟で家を買って辞令を震えながら待つ身。
家買ったら転勤のジンクスに負け、両親、義両親に続き旦那が本州から離脱。
2023年4月から「絶対に倒れてはいけない3人ワンオペママ」ライフがスタート。鼻血。

コメント

コメント一覧 (4件)

  • 舞城王太郎で検索したらこのブログにひっかかったのでコメントしました。
    私もとても舞城王太郎さんが好きで、作家買いするのは舞城王太郎さんくらいです。
    元々全然活字を読まない私が、物語を読むというより、ブログにも書かれておられるように、まさに、活字を浴びたい!と思う程、舞城王太郎さんの文章は魅力的だと思います。
    あいうえおの一文字一文字が愛しくなるくらい、あんな文章を書けるのは素晴らしいですよね。
    私は九十九十九と、阿修羅ガールと、淵の王が特に好きです。
    この感覚で、町田康さんの告白という本もとても好きです。
    他にももっとこんな感じの本が読みたいので、ご存知であれば教えていただきたいほどです。
    通りすがりで過去の記事に失礼いたしました。

  • 舞城ファンに共感してもらえるなんてうれしい!!!
    ブログ、書いていてよかったです♪
    最近では淵の王、良かったですね!
    おすすめするとすれば、佐藤友哉の初期の「フリッカー式」や鏡家サーガ―シリーズか、高橋源一郎の「恋する原発」とかです♪
    舞城作品、早くあたらしいのでんかな~♪
    コメントありがとうございます!!!

  • 舞城王太郎と聖地で検索してここに来ました。
    私も舞城王太郎が好きで、なので福井県が好きです。一度も行ったことはないのですが、いつかゆっくり舞城作品の聖地巡礼したいなーと思っています。
    高校時代にディスコ探偵水曜日を読んでから舞城王太郎を好きになり、それ以来本を読むときはいつも、舞城だったらどう書くかなあと思ってしまうくらい好きです。流れるように読める文章で、言いたいことがとても伝わってくるような感じが好きです。いいですよね。
    私と同じように思っている人がいると分かり、嬉しくてコメントしてしまいました。

    • あさん

      お返事遅れてしまい、申し訳ございません。
      舞城さんの作品は大好きなので、検索で来てくれる方がいてとてもうれしいです!
      ありがとうございます。

      福井はよく高速で通っているのですが、通るたびに、「この町であの事件が…」とか「ここを成雄が走ってたのか…!」とわくわくが止まらなくなります笑
      他に素敵なSAもあるのですが、絶対南条のSAを選んで休みます笑
      深夜百太郎もいろいろな福井の場所が出てくるのでそわそわしながら読みました!

      ディスコ探偵は私も大好きなので、あの作品が好きな方がコメントしてくれてとてもうれしいです!
      ありがとうございます★
      新作、出てほしいですね!

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