友達を大っ嫌いになる瞬間は?女vs女のトラウマ再燃「そのバケツでは水がくめない」飛鳥井千砂

そのバケツでは水がくめない

月に一冊、同じ本を読んでオトコとオンナでどう読み方が違うかを楽しむ書評コラボも7本目になりました。

一緒にコラボしてくれているのは本のプロつぶあんさん(つぶログ)です。

前回は伊坂幸太郎のAXを一緒に読みました。

妻が寝ている時の夜食は魚肉ソーセージがベスト。伊坂幸太郎『AX』はライフハック小説だった!

人それぞれの感じ方があって面白いですね。

本は人によって広がる世界や見えるものが違う。
だからいい。

今回はそんなつぶあんさんのチョイスです。

では、オンナの読み方をどうぞ~

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わかるわかる~あれ?私は振り回される理世?振り回してる美名?

<あらすじ>
アパレルメーカー「ビータイド」に勤める佐和理世は、自らが提案した企画が採用され、新ブランド「スウ・サ・フォン」の立ち上げメンバーに選ばれた。そんなある日、カフェに展示されていたバッグのデザインに衝撃を受けた理世は、その作者・小鳥遊美名をメインデザイナーにスカウトする。色白で華奢、独特の雰囲気を纏う美名の魅力とその才能に激しく惹かれる理世。社内でのセクハラ事件をきっかけに二人の距離は一気に縮まるが、やがてその親密さは過剰になっていく……。 あの子の本当の顔は、どれ? 『タイニー・タイニー・ハッピー』の著者が挑む新境地!

感想:★★★

古傷がうずくというか、共感しすぎて面白いというか、ほんと女ってこういうのがくそめんどくさいよなーっていう本でした。

前半は、私の親友にもモノづくりしてる子がいるので、その子の素敵さを思い出して超共感して気持ちが高まりまくりました。

生み出す人って本当素敵ですごい尊敬しているから、素敵なバックに一目ぼれして、スカウトした理世の気持ち、すごく分かる。

アパレルブランドがどういう風に作られているかがわかる

舞台裏をのぞけるような感じで読めるのが、この作品の面白いポイントの一つでした。

新しいブランドを立ち上げるのに
●コンセプトを決める
●デザイナーをスカウトする
●ブランド名を決める
●デザイナーからデザイン案を集める
●下請け工場で作ってみて…
とやっていることは雑誌を作るときのアレと変わらなくて親近感や共感を覚えました。

おもしろい。

想いが形になる瞬間のわくわくや、ドキドキ、出会いのめぐりあわせなど、すごく引き込まれて読んでしまいました。

一気に距離が縮まる関係は恋に似ているけど恋より濃い

ブランドのMD理世とデザイナーの美名が出会い、お互いに距離を縮めていきます。

パートナーとして、そして仲のいい友人として。

仕事だけだと割り切りもつくんですが、引かれあい、友達要素が入ると「好意」がついてきます。

さかもと
好きって、いいことだけど超めんどくさいんですよねー笑
期待を裏切れなくなったりするから

友達って、恋と違って終わりがないのもしんどい。

女同士って、離れる理由のない鎖でお互いを縛っていく関係になりかねないんです。

私はそういうの超めんどくさいので避けますが、求められると答えちゃうので…

結局そのループの中にいることがあるから他人事と思わずに読んでました。

好意を投げる暴力について

序盤は主人公の理世がパワハラやセクハラに合う場面があるんですが、これも好意の投げつけですよね。

ちょっと拒否ったら車内メールで苦情いれてくるとかすごいよね。

私のこれまでの貴方への交流や誘いは、あくまで社内の年長者から無知な後輩への恩情以外の何物でもありませんでした。まだ未熟な若輩者を気遣うのは、年長者の務めであるからです。それをあのような態度で返されるなど、まさしく飼い犬に手を噛まれた思いであります。

祥伝社 「そのばけつでは水がくめない」飛鳥井千砂 P68

社内不倫したり、既婚で社内の女に粉かけるやつってろくなやつおらんと思うし、狭い世界で視野せまくて、ほんまかわいそう。

どんなバカでも、どんなクズでも、どんな嫌な奴でも、会社での立場が上やからって上からくるやつにろくなのおらんよね。

とか私はバッサリ切る派やけど、動揺したり、傷ついたりする女子が多いのも事実で。

私も会社の営業電話にキモイ匿名のおっさんからセクハラ電話がしょっちゅうかかってきたのを思い出して寒気がしました。

社会で働く女は、おんなってだけで更にいろんなものと戦わないかんくて大変やな~。

女同士の狂気

回想エピソードにもあるけど、女友達のいざこざって、小学校3年生位から学生時代ずっとついてくるものなんですよね。

自分だけのものにしたい欲。

自分を受け入れてほしい欲。

認めてほしい欲。

それをぶつけあえる関係をつくっては崩しながら成長していく。

で、結構めんどくさいことに気付いてそれ以外の価値観(仕事や恋人)の割合が増えてって、友達付き合いも楽になる。

でも、純粋なまま成長して、おんなじように穴に落とすような友情がスキンシップやと思う人がおったら…

さかもと
一目散に逃げたい

めんどくさいからね。

そういうのを本の中で重ね合わせて思い出していました。

で、私は振り回すタイプ?振り回されるタイプ?

最初、

さかもと
わかる~振り回されるタイプやし~

と思って読み終えたんですが、ジワッと思い出していくと、理世の様にすぅうっと濃い時間を過ごしてから離れていった子が多いのにも気づきました。

きっと私の何かに当時の友達は傷ついて、離れていったんでしょうが、本当に何かわからない。

そういう意味では、美名の部分が私にないかというと、ないとは言い切れないかも…と思い、ドキッとしました。

オトコノホンノ読ミ方

というわけで、男性がどう読んだかすごく気になる本書です!

オトコノホンノ読ミ方、つぶあんさん(つぶログ)の書評はこちらからどうぞ!

【コラボ書評】飛鳥井千砂『そのバケツでは水がくめない』:バケツからこぼれ落ちるような感情

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そのバケツでは水がくめない

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