月に一冊、同じ本を読んでオトコとオンナでどう読み方が違うかを楽しむ書評コラボ。
本好き同士、毎月順番に一冊本を決めて一緒に読んで感想をシェアしているつぶあんさん(つぶログ書店)とのコラボです。
前回は私のチョイスで「ザリガニの鳴くところ」を読みあいました。
※私の感想はネタバレありです。
【オンナノ本ノヨミカタ】
https://sakamotodappantyu.com/archives/zariganinonakutokoro.html
【オトコノ本のヨミカタ】
https://ytkglife.net/crawdads-owens-books/
今回は私のチョイスで「暇と退屈の倫理学」を。小説じゃないの久しぶりかな~。
私達は踊っているのか踊らされているのか
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<あらすじ>
旧版『暇と退屈の倫理学』は、その主題に関わる基本的な問いを手つかずのままに残している。なぜ人は退屈するのか?―これがその問いに他ならない。増補新版では、人が退屈する事実とその現象を考究した旧稿から一歩進め、退屈そのものの発生根拠や存在理由を追究する。新版に寄せた渾身の論考「傷と運命」(13,000字)を付す。
感想:★★★★
おもしろいけど、読みやすいけど、何度も読み返さないと理解できないところが結構あった。
だからこそ、旦那とかに話しながら2~3度意味を掴みに行ける楽しさがある。
文系なのにロジック的な。
さらに、哲学書の引用が多い中で旦那の大好きな映画「ファイトクラブ」の引用があって、
「男性はこういう世界観や、思考回路あるんだろうな」
ってちょっと客観的にも見えた。
人間を知ることが幸せに近づくのか?
知らなかったこともたくさんあって楽しかった~
●人間は遊動時代の方が長かったから定住生活に変わったこちで持て余すものがある
●フォーディズムに見る「労働」のための休暇
●トカゲは太陽や岩そのものが認識できない
●色んな哲学者の考え方
議論内容が「退屈」とかだから、日常的にも話題にしやすい。
読んでて恋愛コラムニストとしておもったのは、「ああ~哲学書読んでたらもう少し恋愛楽しめたかも」ってこと。
こういう話好きな男性と話し込めただろうし、バイクやお酒の話以上に相手の心の中を探れる一つの武器になっただろうなって。
忙しい今の時代こそ何度も読みたい
哲学書は難しそうって敬遠してたけど、目次のどれも面白そうで(実際も面白かった)、飽きずに読めた。
序章 「好きなこと」とは何か?
第一章 暇と退屈の原理論──ウサギ狩りに行く人は本当は何が欲しいのか?
第二章 暇と退屈の系譜学──人間はいつから退屈しているのか?
第三章 暇と退屈の経済史──なぜ“ひまじん”が尊敬されてきたのか?
第四章 暇と退屈の疎外論──贅沢とは何か?
第五章 暇と退屈の哲学──そもそも退屈とは何か?
第六章 暇と退屈の人間学──トカゲの世界をのぞくことは可能か?
第七章 暇と退屈の倫理学──決断することは人間の証しか?
付録 傷と運命──『暇と退屈の倫理学』新版によせて
今丁度、自分の集中力が減って、「気晴らし」のための消費が増えるなか「幸せなのかな」と考えることがあったので、すごくいいタイミングで読めたのもよかった。
そして、この1年くらい人間にうんざりしてたけど、人間の歴史の中での一瞬と思うと愛おしくさえ思えるようになったのもよかった。
たまにスタバで気に入った話を読み返したりしたいです~笑
オトコノ本ノヨミカタ
つぶあんさんはどう読んだかな~♪
https://ytkglife.net/hima-to-taikutsu-kokubun/
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