この漫画がすごい2018年9位(宝島社)オンナ編になっていたこの一冊。
犬かあと思って気を抜いて手にとりましたが、読後は起き上がって「いい!」と言ってしまうほどいい短編集でした。
素直な気持ちを隠すことでとうとう忘れてしまった大人たちへ
<あらすじ>
「大きい犬」
その犬は少食で、名前がなくて、飼い主もいなくて、毎日退屈そうにしていて、大きい。犬好きの高田くんが、ひょんなことから出会ったとてつもなく大きい犬。
その犬は昔は有名で、今は多くの人に忘れられて、少し退屈そうだった。「このマンガがすごい!2018」(宝島社)オンナ編 第9位ランクイン!
評論家や書店員から学生まで、幅広い層を魅了する新しくて大きい才能・スケラッコの描く、穏やかに不思議でやさしい世界。
感想:★★★★★
ゆるいタッチと、ストレートなタイトルに油断させられましたが、近年まれにみるいい漫画でした。
しかも短編で、他の話もいい。
「感動、泣く!」「胸にぐっとくる!」とかじゃなくて、じんわり、大人に響く感じです。
犬の話も、緩いんですけどちょっとした思いやりのすれ違いの切なさとか、一声かければよかったのかなとか、いなくなったら寂しいんだとか、大人が良く感じるけど忙しさにまかせて思考を止めてしまうことがかかれています。
だからちょっと切ないのかなぁ。
出典:大きい犬
気づきとその後もまたいい
犬の話以外でも、クリスマスの話、七福神の話、それぞれに、「え?」みたいな展開から入って、「なるほどな」という気づきがあって、まあ、そこまでは普通ですけど、その後の話もなんかいいんですよね。
ただハッピーで終わりじゃなくて、その気づきによって、角度が10度くらい上向きになったくらいの幸せ感がリアルで笑
設定が飛んでる代わりに、心理的描写には共感できまくりで、なんかほろっとしてしまう。
特にクリスマスの話はよかったな。
お母さんの呪いから、娘が少し解放される話。
と思ったら、こちらから読めました!
【出典:トーチ⇒クリスマス幸子】
なんだか、劇的になんかがあるというよりは、いいかんじに響いてくるんですよね…
他の人にも読んで欲しいとすっごく思いました。
さすが、この漫画がすごい2018年9位(オンナ編)!
今年もチェックしていこう。
そしてスケラッコさんの漫画も全部読むことにしました。
佐渡にはなさそうやきkindleかなあ~
【スケラッコさんの他の漫画】
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