閉館前に行きたかったキネマM。
そこで高知の作家宮尾登美子原作の2本のフィルム映画が上映されていました。
出産前に滑り込み鑑賞が叶って観てきました!
正直、「太陽の季節」で昔の映画って大根役者しかおらんのかなって思って苦手意識持ってましたが、これ見て意識変わりました!
旅館時代、仲代達矢さんお見かけしたことあるんですが、オーラがすごかった…
そんな方に昔の映画で会えるのも楽しみでしたが、最っ高でした。
かっこいいし、めちゃくちゃ高知の男っぽかった!笑
高知の男のしょうもなさと一本気と、そして悲しさ
<あらすじ>
宮尾登美子の原作を五社英雄監督が映像化。南国土佐の任侠世界を鮮烈に描いた傑作。土佐の侠客と彼を取り巻く女たちの生き方を通し、激動の時代に翻弄される男たちの赤裸々な生き様がダイナミックに描かれる。27歳の若さで世を去った“大輪の花”夏目雅子の代表作。
感想:★★★★
夏目雅子の「なめたらいかんぜよ」で有名になった作品と聞きましたが、見どころは高知の男のどうしようもないところバリバリのリアリティある映画でした。
女がわき役じゃなく、むしろ食い込んできて、それぞれが土佐の女としてたっちゅうところも昔の映画の中では異端やったがじゃないかな。
夏木マリの噛ませ女感もすごい高知の女っぽかったし、岩下志麻のプライドを持った妻としての姿も圧巻やった。
そして、高知の男っぽくないなと思った近藤もやっぱり理屈っぽさが徳島の男っぽかったし笑
ハマりました。
手元には常に一升瓶
女も男も一升瓶手酌スタイルが似合ってました。
いいね~笑
悲しい時、やり切れんとき、のまなおれんもんね~って感じの。
それってすごくリアルやなって。
言葉よりも、その姿がすべてを語るのが、自分の両親を見てるようで、親近感を覚えました。
裏切りや、栄枯、思い通りにいかない人生のリアル
「鬼龍院花子の生涯」とありますが本編は、花子の姉、養女の松恵視点ですすみます。
だから一人を指している様で、色んな登場人物に感情移入できる面白さがあった。
しかし、ネタバレになりますが最後の花子がお父さんと帰らないシーンは、溺愛されて育った花子の反発と、悲しみ、そういうものがまざって鬼政を打ち砕いていて、すごく脳裏に残りました。
何を賭しても、人生って案外思い通りにならないのかも。
最後まで見て、だんだんと持っていたものを失っていく様は、もしかして人生とはこういうものというのを教えてくれたのかもしれません。
あー、面白かった。
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