月に一冊、同じ本を読んでオトコとオンナでどう読み方が違うかを楽しむ書評コラボ。
本好き同士、毎月順番に一冊本を決めて一緒に読んで感想をシェアしているつぶあんさん(つぶログ書店)とのコラボです。
前回は私のチョイスで、「落語DE枝雀」を読みあいました。
※私の感想はネタバレありです。
【オンナノ本ノヨミカタ】
https://sakamotodappantyu.com/archives/book-45.html
【オトコノ本ノヨミカタ】
https://ytkglife.net/collaboration-rakugo-de-shijaku/
今回は、つぶあんさんの紹介で、「トヨトミの野望」を読みましたー!
ト●タやん!からのドキドキワクワクが止まらない最高の1冊
<あらすじ>
創業家VS.左遷サラリーマン!日本の救世主は、ハズレ社員だった。気鋭の経済記者が覆面作家となって挑む日本最大のタブー「27兆円企業」に迫る!「失われた20年を、高度成長期並みに駆け、世界一となったあのトヨトミ自動車が潰れるときは、日本が終わるとき。日本経済最後の砦・巨大自動車企業の真実を伝えたいから、私は、ノンフィクションではなく、小説を書きました」(梶山三郎)
感想:★★★★★
めちゃくちゃおもしろい一冊でした。
というのも丁度今、車の購入を検討していて、当然トヨタ車も候補にいれてるんですが、
情報が小出しで直前までわからないとか、ディーラーに行ってもめぼじい情報が全く聞けないの、なんでかなーって思ってたんですよ。
今回この小説を読んで、大きな金額の商品を扱う企業の独自な体勢とか、システムとか、思惑が渦巻く世界だからなのかも、とちょっと納得しました。
フィクション、ノンフィクション、小説……今回は小説という「てい」で書いてますが、ノンフィクションと感じて読んだ人も多かったんじゃないかな。
しかし、そんなことを気にせず引きこまれて読んでしまった。面白い。
「憶測」をあおるには十分。
あとがきには、99%実話という人もいる(そんなん名前で1%なら全部やんていう)。
特に男性、サラリーマンとかにはめちゃくちゃおすすめの一冊でした。
元トヨタ務めの友人はもちろん、元日産の弟にも読んで欲しいし、むしろ会社務めしたことがある人には読んで欲しいです!
サラリーマン小説としても痛快で最高
どんな会社にも多少なりと歴史や変革の時期はあります。
企業の内部の腐敗や、変化を恐れることへのリスク、名物社長など……。
その中に、会社独自のカラー、今回の場合は「血」が混ざってきて、混乱は深まります。
企業務めをしていた自分も中に入り込んだような気持ちで読めました。
あるんですよね、それ、ほんとにいいん?ていう縁故人事や情人事。
しかも、それが日本で、そして世界に名をはせる大企業。
みんな絶対一度は乗ったことがある車を作っている会社だし、所有している人も多い。
オーナーによっては、自分たちの生活にも関わってくる感に不思議なライブ感を覚え、ページをめくる手がすすむんじゃないでしょうか。
下克上と、血統という戦国時代のようなドラマ
冒頭、トヨトミ本家ジュニアのしりぬぐいから始まるんですが、助けに行くのが、血筋の関係ないたたき上げの社長。
ジュニアが嫉妬する、フィリピンに左遷された社員が社長に上り詰めるまでがまずロマン。
そして、華麗な経営手腕には、惚れ惚れします。
中盤までは読むごとにモチベーションが上がりまくり。
会社で仕事してる時に読みたかったな~笑
そして、そんな天下を築いたあたりで抜け駆けするナンバー2、ぶち壊していくジュニア。
最後の最後まで気になりますが、うまくまとめられている。
これは、続編も気になります。
12月刊行予定……楽しみ!
【オトコノ本の読み方】
そんなわけで、めっちゃ痛快で、読み応えある一冊でした!
素敵な1冊をすすめてくれたつぶあんさんはどう読んだのかな~
つぶあんさんの書評はこちらからどうそ!
https://ytkglife.net/collaboration-book-review-toyotomi/
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