【漫画】底の底の底の底。読むほどに絶望していく家族漫画「誰も懲りない」中村珍

誰も懲りない

仕事が忙しくなると、つい、重いダークなものを手に取ってしまいます。

根暗でーす★

今回紹介するのは、そんな暗くて重いもの好きな人におすすめすぎる1冊です。

目次

「家族は亡くしたモン勝ちだから」「私は父を殺せませんでした」

<本文より>

誰もが羨む家庭で起こったこと……。

「可哀相な子に育てちゃってお前にも悪いことをしたなあ…」
「仕事から帰って部屋で一人亡くなったそうです」
「悪魔じゃなくてルンペンさんだろうが」
「人にはそれぞれ自分用に仕上がったものさしがあって 誰の人生を測るときも きっと そのものさしを使うんです」
「嫁の体でも売れば?」
「松井――――!! いけ――!! 打て松井――――!!」
「家族は亡くしたモン勝ちだから」
「ラブレターが入ってるからママの棺に入れてね」
「まだ人間だったので手に負えませんでした」
「多香子さんこっち向いて お綺麗ですね」
「喜ばないと悲しまれるからです」
「たくさん苦労すれば たくさん頑張れば きっといいことがあるからね」
「誰も 懲りません」

感想:★★★★★

久々に会ったおもーい漫画。

でも、結構好き。

家族と生活していくって、飴を地面に落としたみたいな小さな諦めと、

大きくない花火が爆発するみたいなぶつかりと、

川で泳いでいて、あがらえない流れに流されて息が苦しくなる感じと、

布団の中にくるまって息が苦しくなるような、そんな、

たいして人に言うことでもないけど、

あきらめて、きらめいて、あきらめてきたそういう過去たち。

周りの結婚の話や自分の家の事でもそうだけど、「普通」の家族や「普通」の結婚している人って、なかなかない。

どっかしこりがあったり、失敗したり、足踏みしたり…他人と混ざるって、簡単やけど、恐ろしく複雑。

押し込まれ、ねじ込まれ、見放され、将来の蓋を閉められた女の物語。

どうしようもないもんに絶望しながら、何者にもなってない私にはじわじわ来る作品でした。

家族は近いから、見たくないモノも、問題として逃げることもできずに絡まっていくし、

それに窒息しそうに苦しくなっても、他にいくところもなく、その中で時間が過ぎるのをじっと待つ。

見えにくいしあわせも、憎たらしい出来事もそう。

でも、どこの家族もなかなかそんなところは人には見せない。

だけ。

そういうことを考えてしまう漫画。

自分ちが、一番不幸だ!!!と思って育った人におすすめ!

不幸比べにうってつけの1冊ですよ。

多分これが好きならこちらも好きですね!

スラップスティック

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1986年高知生まれの五黄の寅年、3児の母。 転勤族の妻でうっかり新潟で家を買って辞令を震えながら待つ身。 家買ったら転勤のジンクスに負け、両親、義両親に続き旦那が本州から離脱。 2023年4月から「絶対に倒れてはいけない3人ワンオペママ」ライフがスタート。鼻血。
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1986年高知生まれの五黄の寅年、3児の母。
転勤族の妻でうっかり新潟で家を買って辞令を震えながら待つ身。
家買ったら転勤のジンクスに負け、両親、義両親に続き旦那が本州から離脱。
2023年4月から「絶対に倒れてはいけない3人ワンオペママ」ライフがスタート。鼻血。

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