人を信じることの難しさと危うさに心がざわつく「怒り」監督:李相日・原作:吉田修一

余裕を作ってたまに旦那と映画を見るようにしています、坂本です。

悪人という妻夫木君と深津絵里主演の映画、「悪人」がすごくよくて、DVDも買ってしまったので、同じ原作×監督のタッグで作られた「怒り」も旦那と見ることにしました。

悪人の妻夫木君が、本来自分のドタイプの人だったので、また妻夫木君が出るのにわくわくしていたら、斜め上を行く役柄で今回も度肝を抜かれました。
本当に素敵な俳優さんだなぁ。

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信じたから「怒る」、信じられなかったから「怒る」

<あらすじ>
ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。現場には、『怒』の血文字が残されていた。犯人は行方をくらました。事件から一年後。千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。千葉――3か月前に突然家出をした愛子を連れて帰った父・洋平は、千葉の漁港で働く。8年前に妻を亡くしてから、男手一つで娘を育ててきた。愛子は、2か月前から漁港で働きはじめた田代に出会った。東京――大手通信会社に勤める優馬は、日中は仕事に忙殺され、夜はクラブで出会う男と一夜限りの関係を続けていた。彼には末期がんを患う余命わずかな母がいた。ある日、優馬は新宿で直人に出会った。沖縄――男と問題を起こした母と、夜逃げ同然で離島に移り住んできた高校生の泉。ある日、無人島でバックパッカーの田中に遭遇した。殺人犯を追う警察は、新たな手配写真を公開した。その顔は、出会った男に似ていた。(C)2016映画「怒り」製作委員会

感想:★★★★★

文句なしの良作でした。

142分と長めで重めの作品でしたが、集中して一気に見てしまう。

最初は悲惨な殺人現場から物語が始まり、3つのラブストーリーが展開していく。

その3つのストーリーどれかの中に、殺人犯がいるのだが、最後まで誰が犯人かドキドキしながら見ているので、飽きなかったのかも。

市橋達也を彷彿させる本作は、ラブストーリー×サスペンス×ノンフィクションが混ざったような贅沢な仕上がりでした。

映画自体の完成度も高く、原作を読んでないですが、おそらく濃い~原作をすごく丁寧にまとめた作品になっているのだろうなと感じました。

怒りはどこから生まれ、どう昇華されるのか

この作品を見ながら、ふと、そういえば…と浮かんでくるイメージがあり、「ああ、あれ、怒りだったんだ」と気づくという面白い体験をしました。

私は怒りを意識して持たないようにしてます。
「怒り」ってすごく消耗するから。

自分をコントロールできないので、後悔もするし、あと戻りできないこともあるし、信用を失うこともある。
怒りによって、そのパワーで何かを壊してしまうまで止まらないこともある。

作中でも、「怒り」の濃度が濃いほど、それをどうしていいのかわからないという場面があり、そこがすごく残る。

怒りという感情は、私たちの日常の中に当たり前にあって、意外とそれは人を動かしている。
事件の発端も、よく見れば怒りが多い。

「怒り」自体も人を動かすし、そのあとに生まれる「悲しみ」「悔しさ」「愛しさ」いろんなものは、怒りが過ぎ去った後も人をがんじがらめにする。

そしてこの映画を見て思ったのは、人の「怒り」はどこで生まれるか予測できるものではなく、どこで巻き込まれるかわからない。

怒りは買わないほうがいいし、生みたくないけど、人はそれをすべて避けて生きることはできない。

愛する人を信じる難しさ

今回ただのサスペンスとしてだけではなく、3つの恋のストーリーが軸で、それぞれがまたすごくよかった。

むしろこそへの共感が大きかったから、★を5つつけた部分もあります。

好きな人を信じたい、裏切られるのが怖い、信じるのは、怖い…
で、最終的に、信じられなかった自分への怒りがじとっと張り付いて心に残ります。

妻夫木くんと綾野剛、すごい演技やったな。
ほんとそれも価値あった。
最近の少女漫画より純愛で心が揺れたわ。

あー、おもしろかった。
DVD買おうかな…

見てない人はぜひ!おすすめの一本です。

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