【漫画】底の底の、その向こうには何が見える?「人間仮免中 つづき」卯月妙子

しんどいときはとりあえずさらに下を見たくなる坂本です。

丁度4、5年前、わたしが人生の中で初めてがっつり病みかけたとき、

「毒」かなと思って手に取った漫画がありました。

毒どころか、劇薬でした。

あらすじ

夫の借金と自殺、自身の病気と自殺未遂、AV女優他様々な職業…波乱に満ちた人生を送ってきた著者が36歳にして出会い恋をした、25歳年上のボビー。男気あふれるボビーと、ケンカしながらも楽しい生活を送っていた。そんなある日、大事件が起こる――。 年の差、過去、統合失調症、顔面崩壊、失明…… すべてを乗り越え愛し合うふたりの日々をユーモラスに描いた、感動のコミックエッセイ!デビュー作『実録企画モノ』で大反響を巻き起こした “漫画界の最終兵器”卯月妙子の、10年ぶり、待望の作品!

頭をぶん殴られるくらいの衝撃でした。

自分の知っているものなんて、浅ーい世界で、そうじゃない世界で必死に生きている人が本当にいるんだとわからされた漫画でもありました。

忘れられない、一冊。

色々あってそこそこ幸せに生きている今、書店でつづきが出ているのを見つけました。

前回が硫酸とするなら、(もはや飲み物ですらない笑 規格外の漫画だからな~)今回は…

目次

じっくりと、ゆくりと回復していくときに打たれる点滴のような一冊

あらすじ
歩道橋から飛び降りての顔面崩壊、失明…
統合失調症を患いながらも必死に生きようとする
おいらを支える25歳年上のボビーとの日々を
ユーモラスに描いた、前作『人間仮免中』から4年半。

あらゆる読者が知りたかった、
おいらとボビーの二人の人生はその後どうなったのか。

苛烈で型破りで規格外だけど、ピュア。
誰よりも強靱で、誰にも真似できない
「愛と冒険の物語」の行方が今、明かされる…!

感想:★★★★★

見つけられてよかった。

続き、読めてよかった。

危ない橋を渡っているような気分で読み進めるのは、前回作と同じような感覚なのだけど、今回はお互いを手繰り寄せる様に、ほんとうに人間から動物としての本能がそうさせるのかなと思うところまで、利害関係抜きの慈しみでギリギリ成り立っている様子がかかれていました。

そう思うと、自分たちの生活は損益で動いているな~。笑

色んなかみ合い方があるので、悪いことではないけど。

人のためにどこまでできるか。


今、こどもに手を焼きながら倒れそうになる日もありながらくらしゆうけど、これが大人やったら、重さも違うし、意思もあるし、言葉もしゃべれるし、こっちのペースではすすめていけんがやな。

作品の惹かれるところは、病気の中におりながら、知識があって、そのうえで四苦八苦して生きゆうところ。

病みぎみの人って、どこか自分に「酔う」感覚の人もおるなと思うけど、

そうじゃなくて、症状として事実で、それとつきあっていくしかないって他者みたいな視点をもちながら病気の渦中におる。

何回も挫折して、でも生きたくてトライして。

何度も生き返りゆうみたいなパワーを感じる。

人の命や、生きることのすごさを紙面からバンバン感じる。

それが作品になっちゅう凄さを思い知る。

わたしは去年夫婦になったけど、近づいていきゆうけどまだまだ遠くて、年を、失敗を、経験を重ねていくうちにいろんなものがみえてくるのかもしれんなーと思わせられた。

うん、結婚なんてほんと、なんも始まってないなー。

くらいに思ってくる、これよむと。

重い系の漫画が好きな方や、シンプルに生きることに迷っている、病んでる人におススメ。

力強くて、ノックアウトされますよ。

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1986年高知生まれの五黄の寅年、3児の母。 転勤族の妻でうっかり新潟で家を買って辞令を震えながら待つ身。 家買ったら転勤のジンクスに負け、両親、義両親に続き旦那が本州から離脱。 2023年4月から「絶対に倒れてはいけない3人ワンオペママ」ライフがスタート。鼻血。
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この記事を書いた人

1986年高知生まれの五黄の寅年、3児の母。
転勤族の妻でうっかり新潟で家を買って辞令を震えながら待つ身。
家買ったら転勤のジンクスに負け、両親、義両親に続き旦那が本州から離脱。
2023年4月から「絶対に倒れてはいけない3人ワンオペママ」ライフがスタート。鼻血。

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